残業代を請求する場合の、サンプルとして掲載します。

本人が会社に請求する場合には、請求する根拠について、ある程度の合理性があれば良いと思います。

書き方にもいろいろなパターンがありますが、あまり難しく考えて請求できないようではいけません。

会社により様々なケースがありますが、サンプルの場合は就業規則で週40時間、1日8時間、週休二日制(法定休日は日曜日)が決められており、毎日1時間の残業、毎月複数回は日曜日の休日労働があり、まったく賃金が支払われていなかったものと仮定します。

なお、賃金債権の時効は労働基準法によって2年となっています。
しかし、2年以上前であっても残業したことは事実ですので、2年を超える部分についても、まずは請求しましょう。

請求することによって会社が払うことに同意するのであれば、時効による利益の放棄となりますし、最終的に端数調整の意味で活用できる場合もあります。

下記のサンプルで言えば、請求額は1,925,000円となりますが、そのうちの2割385,000円が時効にかかっているとします。
交渉の結果、時効にならない8割を支払うことになれば問題ありませんが、8割支給で合意した場合の金額は、1,925,000円×0.8×0.8=1,232,000円になります。
こうした場合、「時効になっているとは言え、残業してきたのは事実ですから、端数調整して125万円(場合によっては130万円)で解決しましょう」というように使えます。
案外、了解してくれる経営者はいるものです。

残業代を簡単に計算できるエクセルシートを提供しています。
よろしければ、使ってみてください。

 

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 200△年△△月△△日

那覇市○○町○○番地
株式会社腹輪内
代表取締役社長 輪瑠井 人代 殿

那覇市奥武山町○○番地  
伊津茂 元気  印

請 求 書

貴殿ますますご清祥のことと存じます。
さて、下記のとおり、時間外及び休日労働に対する割増賃金を請求いたしますので、○○月○日までに、下記記載の口座に振り込む方法により支払っていただくようお願いいたします。

1、請求する金額
  時間外労働に対する割増賃金1,250,000円
  休日出勤に対する割増賃金675,000円
  計1,925,000万円

2、請求する理由
(1)会社の就業規則によれば、所定労働時間は1日あたり8時間、週40時間となっており、その時間を越えて働かせた場合、残業には2割5分の割増賃金、休日労働には3割5分の割増賃金が支払われることが定められています。
(2)私は、貴社に入社した○○年○○月○日以降、毎日1時間残業し、月に1回は休日出勤を行ってきました。
これまでの残業時間は1000時間、休日の労働時間は300時間となっていますが、これらの労働に対する割増賃金がいっさい支払われておりません。
(3)私の賃金は時給1,000円であり、上記の時間にあてはめると時間外及び休日労働に対する割増賃金は下記のとおりとなります。
 1)時間外労働に対する割増賃金
  1,000円×1.25×1000時間=1,250,000円
 2)休日労働に対する割増賃金
  1,000円×1.35×500時間=675,000円

3、振込先
  金融機関名  ○○銀行
  支店名     ○○支店
  口座番号   1234567
  名義人     伊津茂 元気

以上