「調査なくして発言なし」という言葉があります。
労働組合の活動についても、調査することは大事です。
労働組合を結成する前の調査活動は2つの分野に大別することが出来ます。
一つは、労働条件についての調査活動です。
もう一つは、会社についての調査です。詳しくは次回にまわします。
自分たちの労働条件がどうなっているのか。
これをしっかり把握することが必要です。
自分の労働条件を知らない!
通常なら考えられないことですが、自分の労働条件を知らない労働者もいるのです。
ある企業での解雇事件の相談を受けて会社と交渉した際、会社は解雇の根拠として就業規則の条文を持ち出してきました。
解雇された労働者もそうですが、その会社の労働者は、誰も会社に就業規則があることさえ知りませんでした。
就業規則のコピーを提出してもらい読んでみると、住宅手当、扶養手当、通勤手当などがちゃんと支給されることになっているのに、実際は誰ももらっていなかったのです。
就業規則があるかどうか、中身がどうなっているのか調べてみましょう。
常時10人以上の労働者を使用している事業主は、就業規則を作成して労働基準監督署に届け出ることになっています。
就業規則を下回っている労働条件がないかどうか調べてみましょう。
就業規則に記されている労働条件が、労働基準法などに違反していないかどうかチェックしてみましょう。
これらの点を、労働基準法の学習とセットで行うことにより、要求を掘り起こし、要求の持つ正当性を鮮明にすることができます。
詳しく学習したい方は、労働組合づくりの基礎知識が参考になります。