沖縄キリスト教学院から即時解雇され、解雇は違法として地位確認訴訟を争っている事件の口頭弁論が、10月18日に那覇地裁で行われました。

この日は被告学院側からの依頼によって和解協議が行われました。

学院側は「和解解決に向けて、退職金の割増について柔軟に検討する用意がある」(第3準備書面)としており、職場復帰によって解決する姿勢は見えません。

地位保全の仮処分段階でも、学院側は金銭解決の提案をしていますが、原告のYさんは「お金での解決ではなく、職場復帰を求める」と語っています。

Yさんは、28年間キリスト教学院に勤務してきました。「クリスチャンとして全力を尽くして大学や学生のために働くことが生きがい」と感じていたYさんは、宗教委員会に20年以上関わりボランティアで教会や大学の行事に関わってきました。」(Yさんの陳述書から)

そんなYさんを沖縄キリスト教学院は2014年3月17日に突然即時解雇してきたのです。

学院側は解雇理由として「事務処理能力に問題がある」、「責任感が欠けており、成績不良」他多数を挙げていますが、それが事実とすれば何故28年間も雇ってきたのか不思議ですし、解雇理由に挙げられている事項に関してこれまで処分を受けたことは一度もありません。

宗教部の上司によるパワハラに悩んでいたYさんは、2014年1月27日、学内に設けられているパワーハラスメント委員会に対して「宗教部で何が起こっているか、パワーハラスメント委員会で調査」するよう訴える文書を提出しました。

それに対する2月10日付の「回答」では、Yさんの訴えをすべて退けた上で「自らの事務処理能力、仕事に対する責任感、数多くの教職員に対する迷惑等に対する反省もなく、このような訴えをすることは、問題の責任転嫁であり、本学職員としての適格性に欠けると言わざるを得ない。」と結論づけています。

3月17日の「即時解雇通知書」にも、同様の文章が記載されています。

「2014年1月27日付けで上司である宗教部長からパワハラを受けている旨の訴えを文書で行っており、その内容について関係者に直接確認したところ、訴えの内容は事実と異なることが多くあった。また、宗教部長の行為は、業務遂行上必要な指示や指導等であり、上司としての職務上の指導、教育の範囲内であることが確認された。このように自らの職務上の問題について反省することなく、上司に責任転嫁するような行為及び事実と異なることを記載し訴える行為は、職員として極めて不適格である。」

「即時解雇通知書」には「タイムカードの紛失」、「年休の事前申請なされていない休暇が多く」などとも記載されていますが、これらの問題についてはその時点で何らの処分も受けていません。それが解雇の理由として挙げられているのです。

それでも、これらの問題では「職員として極めて不適格」とまでは言われていません。

決定的に「職員として極めて不適格」との烙印を押されたのはパワーハラスメント委員会に訴えたことです。

パワハラを受けていると感じた労働者が、パワーハラスメント委員会に訴えた時に、その事実が認められなかった場合(最も、多くの場合パワハラやセクハラの加害者が、すんなりと事実を認めることはないのですが)は「職員として極めて不適格」と烙印を押され、解雇の理由とされる。

沖縄キリスト教学院のパワーハラスメント委員会は何のために存在するのでしょうか?