基本的な労働条件は、書面による方法で労働者に明示されなければなりませんが、口頭でしかなされない場合があります。
ひどい場合には、労働条件はまったく伝えずに、「とりあえず働いておけ」というような形で、採用がなされたりします。

このような口約束は、後日のトラブルの種になってしまいます。

労働基準法第15条は、「賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」とし、厚生労働省が定めた事項については、厚生労働省が定める方法により明示しなければならない、ことを定めています。

そして、労働基準法施行規則第5条において、明示すべき事項として、下記のような事項を挙げています。
 第1号 労働契約の期間に関する事項
 第1号の2 就業の場所及び従事すべき業務に関する事項
 第2号 始業及び就業の時刻など
 第3号 賃金の決定、計算及び支払の方法など
 第4号 退職に関する事項
 第5号以下 略
 ・すべてを記載できませんので悪しからず。

採用面接のときに、自分の主張を強く押し出すことは勇気のいることですが、最低限の労働条件については明らかにさせましょう。
会社が労働条件を書面で交付しない場合は、メモや録音で証拠を残しておくことが大切です。