ここ最近、ブラックバイトの被害がマスコミでも取り上げられるようになってきた。

最初の報道は、那覇市の平和通りにあるかき氷店で働いていた学生が、「バイトを掛け持ちしたい」と店長に相談すると、大坂在のオーナーから突然「明日から来なくていい」と解雇され、バイト代も払われず、学費も払えないので金融機関から借金して学費を支払ったという内容だ。

このオーナー、バイト代を請求した学生に「クソ田舎もんが調子にのるな」「おまえに払う金なんかない」などと書いたメールを送り付けてきたというから酷いものだ。

次に報道されたのは、クライマックスコーヒーがアルバイト学生7人に賃金を支払わないまま、破産したというものだ。

そのうち沖縄キリスト教学院大学の学生2人が、記者会見を行って実態を報告するとともに、「大きな会社だからといって安心してはいけない。理不尽に立ち向かう強さを持ってほしい」と訴えた。

記者会見の会場には、ブラックバイトの経験をもつ学生たいもかけつけ、会場で行ったアンケートには28件の回答が寄せられたという。

「店長に腰を触られたり、いやらしい言葉をかけられた」

「社員が同僚の女子高生に無理やりキスをしていた」

「レジ締めの作業は本来社員がやるべきなのに、社員はいなくなりレジ締めを強制的にやらされた」

等々が記載されていたという。

それほど多くはないが、沖縄県労連にも学生バイトでの相談は寄せられてきた。

「居酒屋で働いていたが、給料が全くもらえない。」女子高校生からの相談

高校生の母親から「娘が居酒屋で働いているが、午後10時以降も働かされる」

「シフト時間などライングループで店長から連絡がきていたが、ライングループから外され、電話してもとってもらえない」男子大学生など。

このうち、問題の解決のために立ち上がったのは、「給料がまったくもらえない」高校生だけだった。

それは、同じように給料がもらえない人たちがいて、7人で労働組合に加入して一緒に頑張れたからだ。

一人では諦めが先に立つほうが多いが、仲間がいると心強い。

が、いつの場合でも仲間がいるとは限らない。

それでも声を上げることが大切だ。

声をあげてがんばれば、必ず応援してくれる人があらわれる。

ブラックバイトでお困りの方は、全労連のフリーダイヤル 0120-378-060 にダイヤルしてほしい。

全国どこからダイヤルしても、お住いの地域の労働相談センターにつながるようになっている。