ある運送業の会社で働いていた労働者が、退職後に130万円の不払い残業代を請求したところ、何と何と、経営者は286万円の損害賠償を逆に請求してきた。
そして、その差額を払え!ときたもんだ。
その請求たるや凄い。
よくまあこんな請求書が作れたものだと、逆に感心する。
その前に呆れてしまったが・・・
これが請求書の内容
車輌修理代 31万9032円
作業日数保障15日 22万5000円
営業損益3ヶ月 90万0000円
賠償請求 90万0000円
諸経費 45万0000円
業務外手当の返還 5万0000円
ユニフォーム代 2万1000円
〆て 286万5032円
経営者に「あなたの会社では、辞めた人に対して誰にでもこんな請求をしているのか?」と尋ねたところ、経営者の答は「他の人には請求していない。残業代を請求されたからそれに対抗するために請求している」とのこと。
こんな無茶苦茶で根拠のない請求に応じるわけにはいかないので、当然に拒否。
この経営者、他にもいろいろ並べ立てている。
「残業代をもらうより、歩合給としてもらった方が労働者の得になるから、残業代の代わりに歩合給でいこう、との条件を労働者も了解してきたのだから、残業代は払っている。」というのもその一つ。
月の売上30万円までは歩合給ゼロ、30万円を超えた部分に対して3割が歩合給として労働者に支払われていたようだが、30時間残業しても歩合給ゼロの月があったりする。
お得どころの話ではない。
これでは残業代詐欺じゃないかあ
と言いたいところだ。
交渉では埒があかない経営者だし、そろそろ裁判所を活用しないと時効によって消えていく部分があるので、労働審判を申し立てることにして、今申立書を作成中。
退職しても残業代は請求できます。不払い残業代がある方は、全労連のフリーダイヤル0120-378-060まで、お気軽にダイヤルしてください。
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