ダンプデモ

2013年8月25日、沖縄ダンプ協議会に結集する仲間は、101台のダンプカーを連ねて、名護漁港から読谷村役場近くまでダンプデモを決行しました。

掲げた要求は「過積載根絶・定量積みで生活できる単価の実現」です。

ダンプ労働者は、その意に反して過積載を強制されています。

10トンダンプに17トン積まないと採算がとれない運賃単価となっていること、過積載を拒否した場合には仕事を干されてしまうからです。

過積載はブレーキの効きが悪くなって危険であることから、交通安全を実現するためにも早急に解消される必要があります。

また、ダンプ車両にかかる負荷が大きいため、消耗が早くなること。そればかりか、タイヤのボルトが破断する事故も珍しくありません。このような事故がいかに危険であるかは言うまでもありません。

道路にも負担がきますので、損傷が激しくなります。

「定量積みで安全に走りたい」というダンプ労働者の願いは切実です。

DSCN0213.JPGダンプは、社会資本の建設・整備に欠かすことはできません。

ところが、ダンプによる死亡事故が相次ぎ、1960年代には毎年800人が命を奪われていました。そのため、1967年にはダンプ規制法が制定されました。

この時の法案審議では「ダンプの過積載が重大事故の原因であり、ダンプの過積載をなくすためには、ダンプにまともなお金を払う必要がある」、「警察の取り締まりでダンプの過積載は解決できない。経済的な問題である」との議論がなされています。

ダンプ規制法ができてから50年近く経っても、問題は一向に解決していません。

ダンプの過積載問題は、不心得な労働者が起こす問題ではなく、経済的な問題であり、業界の構造的な問題なのです。

国、県、建設・土木業界、警察の全ての関係者が事態を放置することなく、問題解決のために取り組むことが求められています。