キリ学の学生に寄り添う姿勢が素晴らしい

過日、沖縄キリスト教学院大学の学生2人が、ブラックバイトの実態を記者会見で明らかにしたという「ブラックバイトに立ち向かう学生たち」 を書いた。

その記者会見には、多くの学生が詰めかけ、会場で行われたアンケートにも答えている。

それは、たまたまそうなったのだろうか?

その回答を、昨年(2018年)5月8日付の琉球新報に見ることができる。

「ブラックバイト 新入生から対策」「キリ学 体験演じて問題共有」の見出しの記事を紹介する。

ブラックバイト対策は新入生からー。沖縄キリスト教学院大学は新入生オリエンテーションキャンプを渡嘉敷村の国立沖縄青少年交流の家で5月16・17日の両日に行い、学生生活と両立できるバイトのあり方を考えた。

このプログラムは2時間行われた。同様の取り組みは4年目。新入生全員の訳100人が参加した。

プログラムの内容は紹介しないが、その記事は次のように結ばれている。

国際人権論などの講義を担当し、このプログラムを実施した玉城直美准教授は「授業を受け、友達と遊び、夢に向かって時間を使うのが学生らしい生活。バイトで潰れそうなつぶれそうな仲間がいたら、声を掛け合って助け合って。先生たちも相談に乗る」と呼びかけた。

参加した学生のなかで、高校時代を含めてバイトの経験がある学生は8割ほどいたという。

親の年収が低下する状況が有りるなかで、経済的理由でバイトする学生も増えていることが伺われる。

試験があっても配慮してくれない。

労働者は全員バイトというなかで、主任にさせられ、責任感も手伝って休めない。結局、学業が追いつかず退学するはめになった。

との話も耳にする。

学生の本分は学業をしっかり押さえて

学生の置かれている状況に、大学が耳を傾け、“学生は学業が本分”をしっかり押さえながら、バイト先がブラック企業であった場合に、どう対処するか?

学生が仲間としての意識を育み、お互いに助けあう。

こうした普段の努力があったからこそ、記者会見した2人の学生も勇気を出して改憲に会見に望むことができたのだろう。

そして、会場には学生仲間がかけつけることで、励ましになっただろうと考えられる。

このようなプログラムを多くの大学で取り入れることによって、学生の被害を少なくすることができることができるだろう。

そしてそれは、社会に出た時にも、それは生かされだろう。

職場で困っている人がいれば、同じ働く仲間としての意識をもち、「声を掛け合って、助け合って」いけるならば、働きやすい職場をつくる力となる。

ブラックバイトに対する対策は高校生の時から必要

沖縄キリスト教学院大学が行っているプログラムは、高校生にも必要だ。

沖縄県労連は、県教育庁に対して「卒業前に行われるオリエンテーションで、労働に関する事柄を行ってほしい」と要請したが、良い返事は返ってこなかった。

オリエンテーションでは、テーブルマナーやコミュニケーションのとり方を教えているとのことだった。

それはそれで、必要なことであろうし否定するつもりは毛頭ないが、働くということ、憲法28条の労働三権、労働法の基礎知識を伝えることは、もっと重視しても良いと思う。

今では、卒業前ではなく、入学後の時期が適切な時期と言えるだろう。

もし、バイト先がブラック企業でお困りの学生さんがいたら、全労連のフリーダイヤル 0120-378-080 にお気軽に電場してほしい。

全国どこから電話しても、お近くの全労連加盟組合につながるようになっている。