高江のヘリパッド(実態はオスプレイパッド)建設に際して、警備業務に従事していた労働者が、480万円の未払い賃金の支払を求めて、警備業務を請け負っていた会社を相手に労働審判を申し立てた。

参照 2019年2月8日付の琉球新報記事 

2016年10月から2018年1月までの未払い賃金というから、月平均30万円になる勘定だ。

訴えの当否について、この段階で見解を述べることできないが、この警備会社はいろいろ問題を起こしていることが明らかになっている。

ところで、労働者一人に月30万円の未払い賃金を請求されるのは尋常ではない。

そこで少し調べてみた。

2017年3月5日付の沖縄タイムスによれば、高江警備には1日あたり1775万円。

2018年12月22日付のしんぶん赤旗でも、1日あたり約1730万円と報道されている。

しんぶん赤旗では、辺野古の警備にかかる費用として、1日あたり約1780万円が費やされていることが示されている。

90メートルのマヨネーズ状軟弱地盤や活断層の存在など、軍事基地など造れるような状況ではないと思うのだが、政府は、地盤改良工事は「5年かかる」と米軍に伝えているとのことだ。

国内には70メートルまでの工事に対応できる船が2隻あるが、90メートルの工事ができる船が存在しないとのことである。

どうやって工事を行うのか?

今から90メートルの軟弱地盤に対応できる工事船を建造するのか?

5年で工事が終わる保障はない。

その間にも、国民の税金が警備費用だけで、毎日毎日1700万円消えていくのである。

沖縄県は基地の完成までに13年、工費は2兆5500億円との試算を発表しているが、90メートルの軟弱地盤の存在は試算発表後明らかになったもので、さらに長期化・工費増となることは容易に想像できる。

これだけ巨額の費用を投入して、必ず辺野古に新基地を造らなければならないのか?

生活保護費や年金を削り、国民生活にしわ寄せをしてまで、辺野古に造らなければならないのか?

思考を停止して「辺野古は唯一」に固執し続けるのではなく、一度立ち止まって考えることが必要だ。