会社の倒産、事業の縮小、その他の理由で解雇される労働者が後を絶ちません。


経営上の理由ではなく、労働者には解雇されるような覚えはまったくないのに、解雇される場合もあります。
過去の事例で、即時解雇を言い渡され、その理由を社長に問いただすと、「自分の胸に手を当てて考えろ」と言われた労働者もいます。

もしも、あなたが「解雇」と言われたときは、どのように対応したら良いでしょうか。

解雇がらみの相談を受けて感じることは、解雇と言われた際に、冷静に対応できる方はそれほど多くはないということです。

家族のことを頭に思い浮かべ、「明日からどうしよう」という気持ちが支配的になり、「頭が真っ白になって何も考えられなかった」という方もいます。

でも、ここが肝心です。

例え気持ちが混乱していたとしても、解雇の理由をきちんと問いただすことです。
そして、納得できなければ「解雇には納得できません」とキッパリ意思表示しましょう。

まちがっても、「はい、わかりました」など、解雇を了解したと受け取られるようなことは、決して言わないようにしましょう。
後で「あの時、お前は了解しただろう」と、解雇を正当化する口実に使われかねません。

即時解雇の場合には、解雇予告手当てを渡そうとする場合がありますので、明確に拒否することが難しい雰囲気のなかであっても、せめて「2~3日考えさせてください」と答えて、時間がかせぎましょう。

そしてすぐに、労働組合に相談しましょう。

経営者は問題が表沙汰になると、言ったことも言わなかった、言わなかったことも言ったと白々しく並べ立てることが多いので、その場のやりとりはメモや録音で証拠を残すようにしましょう。