NPO法人那覇市体育協会(以下、那覇体協)が指定管理者となって運営している那覇市の施設で受付業務などに従事していたAさんが、雇い止めされた件で、本日2回目の団体交渉を行った。

Aさんは、2017年5月から1年有期の雇用契約で採用され、首里市民石嶺プールで働いてきた。

上司である女性の主任(現場でのトップ)にパワハラされた上に、那覇体協の主任会議で様々悪しざまに報告され、その挙げ句に2018年4月末で雇い止めされたと訴えている。

例えば、正式採用前の4月に行われたオリエンテーションで、主任から「今度石嶺プールに新しく入るおばさんです。」と紹介されている。

それはパワハラでないかと追及すると、那覇体協は、おばさんとは言ったが、「Aさんが緊張している様子なので、『同じおばさん同士がんばろうね』といった。」と述べている。

その場に居合わせた那覇体協職員も「特に気にならなかった」と、まったく問題にしていない。

新採用職員を紹介する場面で、名前も紹介せずに「がんばろうね」と言ったなど、解せない主張ではあるのだが、それよりも信じられないようなことがある。

主任会議で様々悪しざまに報告されている事を受けて、那覇体協の事務局長がAさんと面談することになった。

普通なら、主任会議で主任から報告された内容が真実かどうか、まず最初に事情聴取をすべきところであるのだが、“報告は事実”との前提に立った面談で、6点に渡って追及された。しかも主任も一緒に追及する側にいる。

その6点の中に、「勤務時間中にゲームをやっている」というのがある。

市民サービスの最前線で、市民の税金で仕事をしている職場で、勤務中にゲームをやっているのは、とんでもない話である。Aさんもその点は非難されるべきところがないとは言えない。

ところが、事は「Aさんが悪い」と単純には片づけられない問題となるのである。

Aさんは、確かにゲームはやったが、「自分はゲームのスイッチを入れるだけであとは放置していた。主任以外の従業員は全員ゲームをしていて、他の職員はゲームに没頭しないとクリアできない種類のゲームで、時間も長時間にわたるもの」と釈明している。

しかも、主任は職員の話し合いの席で「絶対ゲームをやめてはだめだ」とまで、発言しているというのだ。

今日の団交で、その点を確認すると、主任は「受付業務の時と申し送りの時はしないように」と言ってきたと、ゲームをやっていた自体は認めた。「ゲームをやめてはだめだ」発言については、肯定はしなかったものの、否定しなかったから事実なんだろう。

「それでは、受付業務の時と申し送りの時以外は、ゲームをしても構わないということになるのですが、主任としてはそういう立場だったのですね」と念を押したが、それには口をもごもごさせて、明確には答えなかった。

答えなかったにしても、客観的にはそうなる。

Aさんにゲームをさせ、「ゲームしているけしからん人物」との印象を、那覇体協幹部に植え付けようとしたが、結局、全員がゲームをしていたことが明らかになってしまったという訳だ。

さすがに那覇体協も放置しておくことができず、注意してやめさせたようだ。

不思議なことは、勤務中のゲームを認め、「ゲームをやめるな」とまで口にしたその主任は何のお咎めもないことだ。

この主任は「馬鹿みたいな対協の仕事」と、自分が従事している仕事を馬鹿にするメールを職員にしているにも関わらずだ(最もそのメールを団交で取り上げたわけではないが)。

那覇体協の「那覇市民の健康・体力づくりを推進し、スポーツマン精神を培い、スポーツ、レクレーションの普及振興と那覇市の体育文化の発展に寄与する」との理念は立派だが、Aさんを適応障害と診断されるまで追い込んで健康を損ない、パワハラを認めず、「業務に対する理解が足りない」と雇止めを労働者のせいにする那覇対協って、スポーツマン精神を宿しているのだろうか、とても疑問だ。

ことのついでに、「体協はきちんと調査して、ゲームをしていた時間に費やしたお金は那覇市に返還すべきだ」と指摘したおいたが、まあ、それをやる可能性は全くないな。

(この投稿は、あまりにもひどすぎる点から始めたが、この続きは時間がとれる時にでもおいおいもアップすることにする。)