「組合員のためのSNS講座」の付録として、クラウドコンピューティングについて紹介します。

クラウドとは英語のcloud(雲)からきています。雲のような存在であるサーバー(インターネットに接続されて、アプリケーションやデータを提供するコンピューターのことで、大規模なサービスともなると沢山のコンピューターが1台のコンピューターのような働きをする)を利用するサービスであるため、そのように呼ばれているようです。

これまで説明してきたツイッターやフェイスブックもクラウドコンピューティングの一つで、ツイッター社やフェイスブック社のサーバーを利用しています。

このようなクラウドコンピューティングのうち、使って便利と思われるサービスを紹介します。

【evernote(エバーノート)】

エバーノートは、「第二の脳」とも呼ばれている情報管理ツールです。それは様々なデータを保存するデータボックスの働きをします。

エバーノートの便利なところは、ネットにつながる環境であれば、エバーノートをインストールした複数のパソコンのデータを自動的に同期(同じ状態にすること)してくれることです。

例えば、事務所のパソコンでエバーノートにデータを書き込み、そのデータを自宅のパソコンで閲覧しようと思えば、自宅のパソコンを起動した時点でデータが同期されているのです。

その仕組みは、事務所のパソコンでエバーノートに書き込んだデータが、クラウドのサーバーに保存されます。

自宅のパソコンを起動するとクラウドのサーバーに自動的にアクセスして最新のデータに更新してくれるという訳です。

ノートやタグでデータを分類することができますし、検索機能も付いていますので、目当てのデータを探すにも便利です。

基本的な機能と毎月500メガバイトまでの容量なら、無料バージョンで使用できますので、普通に使う分には無料版でも十分活用できます。

アクセス先は下記のアドレスです。登録は英文ですが、使用するときは日本語となります。

 http://www.evernote.com/

【dropbox(ドロップボックス)】

ドロップボックスも、クラウドのサーバーを利用して、ファイルを同期するサービスです。

これまでファイルの受け渡しをする場合、メールに添付して送信するかUSBメモリーにコピーして渡していたと思います。
 

ドロップボックスを利用すると、そんな手間はいらなくなります。

ドロップボックスをインストールしたパソコンには、dropboxという名のフォルダーが作成されますので、ファイルをdropboxフォルダーに放り込んでおくだけで、どこのパソコンでもファイルを開くことが可能となります。

例えば、事務所に複数のパソコンがある場合、それらのパソコンにドロップボックスをインストールしておくと、独別な操作をすることなく、どのパソコンからでも最新のファイルを開き、編集することができるようになります。

アクセス先は下記のアドレスです。これも英文でのインストールとなります。

 http://www.dropbox.com/

なお、yahooをプロバイダーとして利用されている方は、yahooボックスという同種のサービスがyahooから提供されおり50GB使用せきます。無料IDでも5GBまで使用できます。

ただし、yahooボックスを使用しての感想は、同期が遅いことです。

頻繁に「ログインの有効期間が切れました」と表示されて、ログインをやり直さなければならないことが一員と思われますが、yahooによればセキュリティー強化のためと説明されています。

【その他のサービス】

検索大手のgoogleが提供するgoogleドキュメントや、googleカレンダー、Gmail等もクラウドコンピューティングのサービスです。

これらのサービスはデータの同期だけではなくて、サービスを利用するのに必要なアプリケーションも、クラウドサーバー上のアプリケーションを利用するようになっています。

無料で利用できるクラウドコンピューティングサービスは、他にもいろいろとありますので、まず、エバーノートやドロップボックスで慣れてきたら、他のサービスにも挑戦してみましょう。

【ついでにスマートフォンについて】

スマートフォン(スマホ)は、名前にフォンと付いていますが、電話というよりは「より小型のコンピューター」というほうが適切でしょう。

様々な機能を備えており、アプリをインストールすることによって、これまで紹介してきたツイッターやフェイスブック、エバーノート、ドロップボックスなどのサービスも、スマホから利用することができます。

ちなみに、私が携帯電話からスマホに変えたのは、「いつでもどこでもエバーノートを活用する」ことがきっかけでした。

お金のかかることですので、特に推奨はしませんが、あればあったで便利であることには違いありません。

以上で、一応「組合員のためのSNS講座」は終了します。