フラッと立ち寄った大型書店で、池上彰の「高校生からわかる資本論」という本が書棚に並んでいた。
奥付を見ると第8刷となっているから、結構売れているようである。
パラパラめくると、資本論の大事だと思われるような箇所を抜き出して、わかりやすい言葉で解説を添えている。
ちょっと面白そうだな
と思ったが、買うのは止めた。
買うのを止めたのは、買う価値がないという意味ではなく、まったく私の個人的な事情によるもので、むしろ高校生だけでなく、多くの皆さんに読んでいただき、それを入り口として資本論そのものに挑戦してもらいたいと思っている。
読んでいないから、具体的な内容に則して紹介することはできないが、商品の使用価値と交換価値、使用価値が異なる商品が交換されるには、何か共通のものがあるはず。等々と展開されている。
これは、資本論が第一章「商品」から始まり、その第一節が「商品の二つの要因(使用価値と価値(価値実態 価値量)」となっているから、解説もその順序になるのであるが・・・
どんなに頑張って働いても、かつかつの生活しかできない労働者が増える一方で、大金持ちはどんどん肥え太っている現状が広がっている。
かつかつの生活どころか、過労死や過労自死で命まで奪われる事態が後をたたないのは何故か?
この問題に回答を与えているのは、今話題のトマ・ピケティ「21世紀の資本論」ではなく、19世紀に世に出たマルクスの資本論である。
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