IR疑惑をめぐって、宮崎政久衆議院議員(法務政務官)と琉球新報紙がバトルを繰り広げている。
宮崎政務官は、500ドットコム社の顧問だった仲里勝憲容疑者が100万円を渡したと供述した5人の議員のうちの1人として名前が挙がっている。
宮崎政務官と琉球新報社のバトルは、500ドットコム社のもう一人の顧問である紺野昌彦容疑者との関係をめぐってのものだ。
1月9日付の琉球新報によれば、宮崎政務官は1月3日、報道陣に対して、17年当時「紺野容疑者との付き合いは一切ありません」と回答している。
1月7日の取材では、「宮崎氏が衆院選に初当選した12年に知り合っていたことを認めたが、『選挙で当選させていただいた後、面識はない。現在に至るもそうだ』と話していた。
琉球新報は1月9日付で、宮崎政務官は2014年11月から15年1月にかけて、民事訴訟で紺野氏の代理人を務めていた裁判資料を入手したとして、「宮崎氏はこれまでの取材に、12年以降の紺野容疑者との付き合いを否定しており、記録と発言の間に食い違いが生じている。」と報じた。
この琉球新報紙の報道に対して、宮崎政務官は同日、琉球新報紙に抗議している。
本日付け琉球新報記事に関して、同社に以下の抗議文を送付しました。
この記事にある事情は、他の複数のメディアから以前より取材があり、いずれも私から抗議文中に記載のように説明しています。
その結果、説明を理解頂き掲載しない週刊誌があり、掲載した週刊誌もこちらの説明を記載しています。— 宮崎政久(みやざきまさひさ)@沖縄2区 (@Miyazaki_kirin) January 9, 2020
抗議の概要は、「弁護士事務所は法人になっており、事件は法人として受任したものであり、法人として事件を受任した場合、訴状や申立書等には、実際に事件を担当しているか否かに拘わらず、弁護士法人に所属する弁護士全員の名義を記載している。当法律事務所に限らず、他の弁護士法人でも一般的に採られている方法である」のだから、「私と紺野昌彦氏との関係に関する説明があたかも『虚偽』であるかのように結論づけており、ここに厳重に抗議する」としている。
確かに、訴状や通知書に弁護士名がズラズラ並んでいても、全員が担当するわけでもないから、そうだったのかも知れないが、琉球新報紙は1月11日紙面で反撃する。
沖縄弁護士会が、2014年4月に同会所属の弁護士に(中略)名前だけで実質事件に関与していない複数代理人についても、無条件に免責されず一定の責任が生じる可能性を指摘し注意を喚起している」とし、「(紺野氏の事件は)日弁連から指摘されたばかりの時期だ。名前を連ねる以上は事件について知らないは通らない」との弁護士のコメントを載せている。
これに対する宮崎政務官のコメントは
「あくまで懲戒請求を申し立てられた場合、書面に代理人として表示されていると実際には事件に関与していないことをもって免責されるとは限らないことについて注意喚起したものであり、実際に事件を担当しているか否かとはまったく別次元の問題です。」
また、紺野容疑者の2013年10月9日付のフェイスブックに、紺野容疑者と宮崎議員が会食した投稿が写真付きであることを掲載した。
この問題に関して宮崎政務官は、
「記憶にないが、写真があるのであれば食事をしたことは事実だと思う」
「食事は私の隣に写っている同僚の弁護士に誘われたものと思われ、12年以降私が紺野氏に連絡することも、紺野氏が私に連絡することもなく、一切関わりはない。食事をもって『関りがある』とは考えておらず、私が紺野氏と一切の関りを持っていないという発言とは矛盾しない」と述べた。
このバトルはどちらに軍配はあがるのだろうか。