今日、ある方から電話をいただきました。

私が作った残業代を計算するエクセルシートで残業代を計算したいが、ややこし過ぎて計算出来ないということでした。

何がややこしいかというと、残業時間が長く、普通残業時間と深夜残業時間、そしてまた普通残業時間となるので、ややこしいとのことです。

計算したい事案では、朝の9時に出勤し、翌日の8時、9時まで働くことがあるので、18時から22時までは普通残業時間として2割五分増し、22時から翌日5時までは深夜残業で5割増し、5時から8時まではまた普通残業で2割五分増しで計算しようと思うので、エクセルシートが使えないということです。

たしかに、そのように計算するようには作っていませんから、計算することはできません。

しかし、深夜割増手当は、残業とはまったく関係ない概念ですから、残業時間を普通残業時間と深夜残業時間に分けること自体に無理があるのです。

1日8時間を超えて働いた時間が残業時間なので、22時以前か以後かに関係なく、残業時間×1.25

22時から翌日の5時までの間に働くと、深夜労働に対する割増が、深夜労働時間×0.25

このように考えると(それが法律の考え方ですが)、何もややこしいことはないのです。

企業によっては、確かに22時までを普通残業として2割5分増し、22時を超えると深夜残業として5割増しとして計算するところもありますが、何も企業の便宜上の計算に付き合うことはないのです。

私が作ったエクセルシートで、ちゃんと計算できます。

もっとも、朝9時に出勤して翌日9時まで働くこともあるようですから、退勤時間が翌日9時以降となった場合には、現状では正しく計算することはできません。

24時間以上の拘束時間は、それこそ想定外なのです。

それを計算するためには別の式を考えることが必要ですが、特殊なケースですので改変することは考えていません。