浦添市の本店を置く有限会社サンワで「お前は休みすぎ」と言われて解雇された労働者がいる。

サンワの社長は、団体交渉で次のようにいってのけた。

配達の人がね、しょっちゅう子どものあれして休むって、それなら初めから配達いれないよ。向いてない。何で最初からあんた言ってくれないの。子どもがいるからね、子どものために休むとか、奥さんが仕事していて自分が休んで子ども見るんだとかね、言ってくれたらね、僕は最初から入れないよ。こんなしてるんだったら。

この社長は、子どもが病気になっても男は仕事をすべき、それは全部妻がやるべきだ、という考え。

また、女性社員を採用するときも、「子どもが病気になったら見てくれる人はいる?」と訪ねているという。

「面倒みる人はいないので、休んで子どもをみなければいけません」と答えても採用するのだろうか?

大いに疑問のあるところだ。

別のところでは「私は、ちゃんと法律は守りますよ」と言うが、「しょっちゅう休む」のは欠勤している訳ではなく、労働者の権利としての年次有給休暇を取得して休んでいるだけなのだから、これで労働基準法を守っているとは言い難い。

次に挙げる男女共同参画法はどうだろうか。

(社会における制度又は慣行についての配慮)
第四条 男女共同参画社会の形成に当たっては、社会における制度又は慣行が、性別による固定的な役割分担等を反映して、男女の社会における活動の選択に対して中立でない影響を及ぼすことにより、男女共同参画社会の形成を阻害する要因となるおそれがあることにかんがみ、社会における制度又は慣行が男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配慮されなければならない。

こんな経営者のもとでは、家庭の仕事は全部女性の仕事となり、女性だけを家庭に押し込めることになり、まさに「性別による固定的な役割分担」を強制している。

この経営者は絶対に許せない。