県労連事務所宛に「世代交代を実現する会」なる団体から封書が届きました。
おおよその検討はつきますが、その中にビラは入っていました。

「革新支持者・労組・民主団体の皆様、本気で辺野古移設を阻止したいと思っている皆様へ」の大見出しがあり、小見出しには「下地ミキオを応援して一緒に辺野古移設を阻止しませんか」と記載してあります。

下地ミキオ氏はいつから辺野古阻止の立場になったのでしょうか?
ビラにも同封の政策チラシにも「辺野古移設は県民投票で決める」としかありません。
自身の立場は、賛成とも反対とも記載されていません。

もともと下地幹郎氏は米軍の抑止力論者で、辺野古推進、オスプレイ配備容認です。
そのうえ、地元合意否定論者です。
安倍首相が強引に辺野古への基地建設を強行していますが、この手法は下地氏が主張と一致するものです。

国会議事録から、下地幹郎氏の主張を見ていきます。
少し長くなりますが、ご容赦ください。赤字にしてある部分だけ読んでも趣旨はわかります。
読んでいただければ、これ以上つけ加えることもないくらいです。
国会議事録を検索すれば、他にも出てきます。

仲井真知事も、今は県連会長になっている代議士さんや他の自民党国会議員の皆さんは、自身の信念を押し隠して選挙目当てに「県外」などを掲げました。その結果が県民への裏切りです。

選挙は候補者自身の信念と、これまでの言動を踏まえて、政策を打ち出さないといけないと思います。
下地幹郎氏にはそういう態度で選挙に望んでほしいと思います。

ビラの内容について論評することは労力の無駄ですから止めますが、最初の一行目から事実に反することが記載されていますので、その点だけ触れておきます。

ビラは「オナガ氏が出馬表明記者会見で、辺野古移設問題の質問に『撤回』は言えないと発言したことに多くのヤジが飛ぶというハプニングがありました。」との書き出しです。

“見てきたように嘘をつき”との言葉がピッタリの書き出しです。
ヤジが飛んだのは、ある本土新聞社の記者が「工事を強行されたら責任をどうとるか?」と質問した時に、その質問をした記者に対してヤジが飛んだのです。


 第164国会 平成18年4月21日(金曜日)安全保障委員会

○浜田委員長 次に、下地幹郎君。

○下地委員 最後の質問ですので、ぜひお願いします。

 長官がこの再編で大きな役割を果たしていただいて、この再編の結果は間違いなく沖縄の基地の整理縮小につながると思いますので、ぜひ頑張って、再編で成果を上げていただきたいと思います。

 しかし、今、協議の最中でありますけれども、私からすると、これからもお願いをしたい部分があるし、この部分はもっと直しておけばよかったなという部分もあるので、そのことをお話しさせていただきたいと思います。

 ちょっと資料一を見ていただきたいと思います。

 もう一回原点を見てほしい。これが今の普天間の状況ですよね、長官。この両方のルートは、どこから入るにしても住民の上を飛んでくる。これが一番危険だと言われるのが、普天間の一番の要素ですね。

 それで、二ページ目にありますけれども、タッチ・アンド・ゴーというのは、向こうでは固定翼はやっていないと僕は思いますね。ヘリコプターのタッチ・アンド・ゴーをここではやっている。だから、この前の委員会でも、タッチ・アンド・ゴー、タッチ・アンド・ゴーという話がありましたけれども、ヘリコプターのタッチ・アンド・ゴーをしているけれども、固定翼のタッチ・アンド・ゴーは向こうでなかなかやっていないというようなことなんです。

 だから、これが一番危険だから、これをどうにかしようという、この原点をもう一回しっかり考えると、私たちは早く結論を出さなければいけないということになってきます。だから、どうしてもこの問題を解決することが大事だという認識を深く持っていただきたいと思うんです。

 その中で、大臣、十年間、この普天間の問題は解決しませんでしたね。このことは非常に大きいという反省を、やはり政治家として、大臣だけじゃなくて私も持たなければいけないと思っておりますから、そのままにしていたというのは非常に大きな問題があると思うんです。

 それと、資料三を見ていただきたいんですけれども、この資料三で、冒頭全部言うと、いろいろな振興策があるんですよ。今までに、一九九七年から二〇〇五年までに基地と関係する予算、きょうは内閣府の方々も来ていますけれども、内閣府の予算とは別に、こういうような予算を全部やると、この八年間で大体三千八百億ぐらいのお金が投下されているんですね。これはすごいお金だと思いますよ、予算的には。

 この三千八百億の予算が投下されているんですけれども、その他の予算が来ても、資料四を見ていただきたいんですけれども、沖縄の失業率は変わりませんね。沖縄県の公債残高はもう六千億まで超えましたね。名護市の公債残高も悪いですね。法人税も落ちてきました。そして地方消費税も思ったように伸びないというようなことになってくると、これは、出した割には成果が出ていないというようなことなんです。

 そして、きのうの新聞を見ると、また同じように二見北部の人たちが、一軒当たり一億五千万お金を出せとか、毎年二百万要求をするとか、年間で六十億出しなさいとかと言っていますけれども、沖縄側からこういう要求をやってきても絶対のんじゃいけませんよ。こういうふうなことをやると沖縄がよくならないんですよ。

 それで、もっと自分でできる方法を、今までのやり方もだめだ、これからも同じようなやり方をしたらだめなので、沖縄を育てるという思いがあるんだったら、ダイナミックな見直しをして、しっかりとした経済振興をやる。それが沖縄を思う人のやり方だ。箱物をつくって、どんどん捨てるというやり方じゃないんだということをまずしっかりと御認識いただきたい。

 まずは塩崎副大臣から行って、そして木村副大臣に行って、最後、トリは防衛庁長官というふうに、質問通告していませんけれども、よろしくお願いします。短目にお願いしますよ。

○塩崎副大臣 ODAも同じでありますけれども、やはりそこの方々がみずからの足で立ってみずからが頑張るというのが基本であって、それをどうサポートするのかということが一番大事だろうと思いますので、今の下地先生の御指摘に私も賛成をいたしたいと思います。

○木村副長官 下地委員の今の御提言、私も大変共感するところがあります。

 失業率のお話もされました。実は、私の地元は沖縄県に次いで失業率が高い地域でありまして、これまでの姿がいいのかどうかはやはりしっかり検証する必要があると思います。

○額賀国務大臣 やはりこれから沖縄が真に自立経済圏を確立していくためにはどうしたらいいかということを、一番行動力のある下地委員からアドバイスを受けながら、しっかりとした対策を立てていきたいというふうに思います。

○下地委員 もう二千八百ヘクタール規模の土地が返還されてきますから、第二の沖縄の勝負どころになりますので、ぜひサポートをお願いしたい。

 それともう一つですけれども、大臣、二本滑走路をつくりましたけれども、(資料を示す)私はこの案がよかったんじゃないかと思うんですよね。百メートル海の方におろして角度を十八度変えると、全く松田の上空も豊原の上空も飛ばない。カヌチャのリゾートとか安部の地域といいますけれども、もう大臣おわかりのように、オスプレーというのは、離発着は、もう大体八割は離発着地点です。離陸をするときだけ、荷物を積んでいたり燃料が重いときだけ飛んで、おりるときは、八割近くはもうそのままヘリコプターみたいにおりるというから、僕は、安部の上空をそんなに飛ばないと思うんですよね。そしてカヌチャの上もそんなに行かないと思うんですよ。だから、私からすると、この方がよかったと。

 だけれども、もう大臣はお決めになって腹を据えていますから、今から違うとかイエスとか言いませんけれども、ただ、こういう案の方が、経済的にも効果があって、非常におもしろい。

 何でもかんでも、特に、ちょっと間違った人は、地元合意をしなきゃいけないと言うんですね。アメリカのローレスさんが地元合意と言うんですけれども、沖縄で米軍基地をつくるのに地元合意なんてとれるわけないですよ。余計なおせっかいだと言いたいな、アメリカに。みんなこれは安保のためだから我慢してやっているのであって、何を考えているんだとあの新聞記事を見て思うんですね。

 だから、大臣も、さっきの経済の政策と同じように、地元合意に縛られてはいけない。そしてアメリカの言葉にも縛られてはいけない。

 最終的に、このパンフレット、大臣たちが五万部つくって配ったパンフレットがあるじゃないですか、六千部しか配っていなくて、あとの四万部はもうどこに行ったかわかりませんけれども、これはなかなか説得力がありましたよ。僕は見て、防衛庁にしてはなかなかやるなというふうに思いましたよ。

 だから、僕は、もっと自信を持っておやりになれば、二本の滑走路じゃなくて、こういうやり方でも一つの理解は深まったんじゃないか。私から言わせると、二本の滑走路の支持よりも、一本の滑走路でこれをやられた方が沖縄県民の支持は得られたんじゃないかなというふうに僕は思っていますから、ぜひそのところも考えていただきたい。この辺だけ、一分でちょっとお願いします。

○額賀国務大臣 下地委員がもし自民党員であったらアドバイスをもっと早く聞くことができたんじゃなかったかなと思っております。

 いずれにいたしましても、さまざまなアドバイス、本当に地に足のついた御意見だと思っておりますので、参考にさせていただきたいというふうに思います。

○下地委員 やはり現実を見ましょうね。ちょっと人気がないんですよね、この二本の滑走路。人気がないけれどもそのままおやりになるということよりも、よく大臣がパッケージという言葉をおっしゃいますから、その人気がないのはパッケージで薄める必要があると思うんですね。

 僕は、何で薄めるかというと、二つあると思うんです。一つは地位協定ですよ。今、沖縄の人で、基地問題で何を一番感じますかといったら、地位協定と言う。しかし、改定というとそんなにすぐは、簡単に改定はできないと僕らもよくわかっていますから、沖縄の人に、一歩でも二歩でも三歩でも、ちょっと地位協定に関して進んでいるなという雰囲気を今度の再編の中で感じさせることは、大臣、私は物すごく大事なことだと思っています。今、局長級で話をしている地位協定を、外務大臣と防衛庁長官とアメリカの大使とこっちの司令官と年に二、三回でもお話し合いをして、地位協定に関して前向きに検討するという機関を公設でやるということを今度の再編成にやると、今、少し二本の滑走路で人気がないところも、ぐっと人気が出てくるかもしれないなと。

 私は少し言っておりますけれども、これは本当に非常に大事なので、そのことについて、大臣のお考えと塩崎副大臣のお考えをちょっとお願いします。

○額賀国務大臣 下地委員にお答えをさせていただきます。

 V字形の滑走路というのは、やはり名護市民それから周辺の関係町村の皆さん方が、住居の上空を飛ばないでほしい、これが地元の皆さん方の切実な声である、そういう声を反映させるためにはどうしたらいいのかということで、こういう考え方について、V字形の滑走路で合意を得させていただきました。下地委員が言うような、カヌチャの左側、安部の向かって左側を飛ぶ考え方も、私も考えたのは考えた。だけれども、地元の皆さん方はなかなか理解をしてくれなかった。そういういろいろな経緯があります。

 そこで、地元の皆さん方が最も要請をしていた、上空を飛ばない、周辺の安全を考えるということ、それから藻場をつぶさないということ、そして、先ほど下地委員が言ったように、十年間何も手をつけられなかったことは我々にとって責任を果たせないことでありますから、今度こそはきちっとつくらなければならないということ、この三つを前提にして考えさせていただいたということでございます。

 それから、地位協定については、今度の再編をめぐって関係知事それから市町村を歩いたときに、いずれもそういうことを強く要請されております。

 だから、地元のそういう負担の問題について、米軍に対してどういうふうに反映をさせていくのか、あるいはまた努力目標、お互い日米関係でそれを守らせていくためにはどうしたらいいのか、そういうことについて知恵を絞らせていただきたいというふうに思います。

○塩崎副大臣 今額賀長官からもお話ございましたが、これまで地位協定の問題については、下地先生からの熱い思いをいつも聞いておりました。

 今回の御質問の中で、フレームワークを変えたらどうだ、レベルアップせい、こういう話でありますが、明らかに、不断の見直しをしていくことは間違いない、その必要性があることは間違いないと思っております。

 ともあれ、今、日米合同委員会というのがあって、そこで局長級でやっているわけでありますから、とりあえずそこで、今回の問題を含めて、再編を含めてどこまで考えられるのかということを議論し続けていく中で、どういうものが次にあり得るのかということを考えていくのかなというふうに思っております。

○下地委員 最後になりますけれども、大臣、民家の上を飛ばない飛行場なんて世の中一個もありません。石垣空港も民家の上、宮古空港も民家の上、那覇空港も民家の上、嘉手納の上空も民家の上、普天間も民家の上、全部民家の上です。民家の上をゼロにして飛行場をつくるなんて不可能な話なんです。不可能なものには不可能だとはっきり言わないと僕はだめだと思いますよ。そこはしっかりとやらなければだめだと思いますね。

 それと、最後になりますけれども、一個だけ。

 今、演習が大体百回以上フィリピンに行くんですけれども、今度の再編に大型の訓練はフィリピンでやるというのを書くと、これはまた非常に沖縄の負担軽減になるんですね。これを何とか書かせてもらいたいんですね。アメリカとも会いました。アメリカもオーケーと言っております。またフィリピンの国防長官も、日米でこういう話があれば、回数がふえることは私たち、やぶさかじゃないというコメントも出ていますから、この地位協定の問題と、フィリピンで火器演習をふやす、大型の火器演習をやる、この二つを日米協議で再編の中に書くと物すごく沖縄の負担軽減の成果が出ますから、このことをぜひやっていただきたい。

 最後にお二人のコメントをいただいて、終わります。

○額賀国務大臣 今の下地委員の御提言をよく吟味させていただきたいと思います。

○塩崎副大臣 この委員会で、三月十六日に麻生大臣からも、一考に値する考え方だという、フィリピンへ演習をより多く持っていくということについて、そういうお話がございました。

 一義的には米軍が決めることでございますから、今回の協議の中で、米軍が、アメリカサイドがそういうことであればそうなることでありましょうが。我々が云々する話ではないのかなと思っておりますけれども、お考えは前々からよく聞いておりますし、一考に値するという大臣の言葉も重く受けとめたいと思います。

○下地委員 提案してください。
 ありがとうございました。