違法に解雇された!! その時貴方ならどうしますか?

違法な解雇にあった時に、あなたならどうしますか?
家族のために、次の就職先を見つけるのが先決!!
でも、こんな解雇は納得できない!!
でもでも、裁判なんていつまでかかるか分からない。
きっと、心が揺れ動くことでしょう。
労働組合が職場にあり、一緒にたたかう仲間がいれば心強いのですが、職場に労働組合がなければ、たたかう道を選ぶのはとても勇気がいることです。

まず一人でも加入できる労働組合に相談

そんな時には一人で悩みを抱えていずに、個人加盟の労働組合に相談するのが一番です。
きっと適切なアドバイスをしてくれるます。
沖縄県労連のこのサイトに貼り付けてあるバナーに記載されているフリーダイヤル0120-378-060にお電話ください。
全国どこから電話しても、お近くの全労連加盟組合につながるようになっています。

個人加盟の労働組合(沖縄ではうまんちゅユニオンなど)に相談し、労働組合に加入してたたかうことを選択すると、団体交渉を申し入れて、あなたの要求・願いを実現するために団体交渉を行います。

団体交渉で解決すれば良いのですが、なかには法律に無知な経営者が意地をはって、団体交渉で解決しない場合もあります。
そうすると、第三者機関に訴え出ることになります。
第三者機関としては、労働局のあっせん、労働委員会のあっせん、裁判所での労働審判など幾つかあるのですが、ここでは地位保全の仮処分手続きを紹介します。

個人加盟の労働組合は、様々な問題を抱えて飛び込んでくる労働者の受け皿的な役割を果たしています。
そのため、やむを得ず裁判で争う事案も少なくありません。
当然、労働弁護団や自由法曹団など、労働者の立場にたって活動する弁護士とも付き合いがあります。
こうした弁護士のほとんどは労働問題のスペシャリストです。
弁護士をどうするかという意味でも、労働組合に最初に相談する方が良いのです。

裁判は“権利義務の確定手続き”だと言われています。
あなたが解雇された会社の従業員であり、賃金を受ける権利があること、逆に言えば会社には義務があることを確定する手続きが裁判ということになります。
したがって、本裁判に訴えることになるのですが、労働裁判は他の裁判とくらべても解決までに要する時間が長いのが現状です。解雇されて収入の道を絶たれたなかでは、長いというだけで労働者には不利益に働きます。
頑張りたい気持ちはあるが、長いことたたかうことはできない、とたたかいを断念する労働者も出てきてしまいます。

地位保全の仮処分から始めよう

そこで、通常は本裁判に訴える前に、民事保全法という法律を活用し、地位保全の仮処分という手続きをとることになります。
ただし、必ず地位保全の仮処分から本裁判に以降しなければならないものではなく、事案によっては仮処分と本裁判を平行して訴える場合もあります。

地位保全の仮処分は、平たく言えば「本裁判は長くかかるので、それでは労働者の生活が成り立たないから、仮の決定を出してください」というもので、事案にもよりますが概ね3か月から半年程度で終了すると思われます。
請求する内容の基本的な点は下記の2点です。
1 私が従業員としての地位にあることを、仮に認めてください。
2 賃金の支払いを仮に認めて下さい。
ということになります。

担当する裁判官によって、上記の1、2とも認める場合と、2のみを認める場合もあります。
まれには、不当にも訴えを退ける場合もあります。
この仮処分の手続であなたの請求が認められれば、会社は少なくともあなたに対して賃金を支払わなければなりません。

こうして、経済的な基盤を整えて本裁判をたたかうことになります。
労働組合は、仮処分が出たことを契機と捉えて、「本裁判で争うことなく解決しましょう」と働きかけを行うのが通常ですが、残念ながら、仮処分段階で解決に応じる会社は少ないのが現状です。
次回は、手続きの進行について記すことにします。