翁長雄志沖縄県知事は,6月12日,「県民投票と撤回について」とのコメントを発表しました。

知事の決意が込められたコメントですので,全文を掲載し,多くの県民と心ある全国の皆様にお伝えしようと考え,掲載します。

「辺野古に新基地を造らさない」県民のたたかいにご理解とご支援が大きく広がることを願います。



知事コメント
(県民投票と撤回について)

これまで、「辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票条例」の制定を求めてこられた方々が、条例制定の請求に必要な署名の収集を開始し、県民投票を巡る動きが具体化してきておりますので、県民投票と撤回について、私の考えを申し上げたいと思います。

辺野古新基地建設に反対し、普天間飛行場の県外移設を求めるという県民の民意は、これまでの-連の選挙において示され続けてきたものと理解しております。

県では、沖縄防衛局に対し、留意事項違反などを繰り返し指摘し、工事を直ちに停止するよう、再三にわたって行政指導を行ってきました。

それにもかかわらず、政府は、明確に示された県民の民意を無視し、辺野古新基地建設を強行しております。この政府の姿勢は到底容認できるものではありません。

これまで他の地方公共団体で実施された住民投票は、その施策決定に大きな影響を与えてきたものと認識しております。県民投票については、県民が主体となって議論がなされることが重要であると考えております。

政府が辺野古新基地建設を強行する中で、米軍基地建設のための埋立の賛否を問う県民投票が実施されれば、県民一人一人が改めてその意思を示すことができるため、今回の県民投票は意義があるものと考えております。

一方、公有水面埋立法に違反していることを理由として撤回をするという判断は、県民投票の時期やその結果に縛られるものではありません。

「辺野古に新基地は造らせない」との私の決意は、微塵も揺らぐことはなく、日々の国の動き等、あらゆる状況を想定して検討し、環境保全措置などについて看過できない事態となれば、私は、躊躇することなく撤回を必ず行います。

 県民の皆様には、引き続き御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

平成30年6月12日
沖縄県知事 翁長雄志